自作測定器

2015年12月 5日 (土)

真空管式歪率計

実はジャンクの歪率計を入手した。

信和通信機製の管球式のもの。

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手もとに届くまでは、きっとしっかり動作してくれるに違いないと信じていた。

SWを入れてすぐに、発振器の信号を入れてみた。私の発振器は出力7.7V。

おお、電圧測定レンジにすると、なんとなくその辺の値を示している。

 ところが、だんだん暖まってくると、針がどんどん左の方へ移動していく。ついには0Vになってしまった。

何でだろう。コンデンサの容量抜けかな。

 気を取り直して、歪を測ってみた。私の発振器の歪は0.01%以下。

この機械は0.3%を示したまま。いくら微調整してもこれが限界。

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なるほど、ジャンクだ。でも中身を見ると、新品と見まごうほどの、きれいなパーツが付いている。全然手も加えられてないようだ。

この正面の面構えと、ケースがなかなかいい。

メーターは額が一カ所割れている。そういえば手もとに、歪率計に使われていた1.5級のメーターを持っている。

この機械、中身を取り出してまるっきり違う回路で、歪率計を組んでみようかな。

この電源トランスは、6X4で整流できるような端子が出てるし、イコライザやプリにもってこいだ。

手もとに、オペアンプを使った、ブリッジドT型のフィルターのパーツがある。これで組んでみようかな。

まてよ、以前製作した49Bと全く同じものをこのケースに組むのも悪くない。なにしろ1台作った経験があるので、怖くない。但し前回は49才のときの作品だ。もう自分は57才になってる。8年経ったのか。早いなあ。

細かな作業ができるだろうか。200個近いパーツを実装したのを覚えている。でも完成したら、49Bよりケースもメーターも大きいので使いやすいだろう。来年考えよう。

などといいながら、実は高精度(誤差1%)のコンデンサを、かき集めている。

来年やってみよう。

2013年2月18日 (月)

歪率計のこと

自作歪率計49B、最近手にしていない。オーディオアナライザーの出番が多くて。

でもオーディオアナライザーさえあまり出番がない。アマチュアがアンプを作ってもせいぜい2か月に1台程度。

人様のアンプを預かって、「歪特性調べます」という商売をやらない限り、測定器は静かにしている。

それで最近めっきり活躍の場が減った49Bのフタをあけてみた。49歳でつくったから49B。してみるともう5年以上前だ。はやいなあ。

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後ろのアルミのケースには、電源回路が。ここまでしなくてもノイズは大丈夫みたいですが。

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ケースのふたを取って中を見る。トランスと±17Vの定電圧電源。


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バンド・エリミネータ・フィルター(BEF)、又の名をノッチフィルター。1枚の基板に3段シリーズで組んでいます。10,1,0.1%の3種の出力を取り出しています。


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丸メーター。文字が小さく老眼の進行で見づらくなっています。


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フィルターの基板は上から、10KHz、1KHz、100Hzの順です。


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後ろから。結構キズが入りました。

40代はまだ気が張ってたんだなあと。細かい作業を延々と続けたあとが。いろいろ気をめぐらしてよく頑張って作ったもんだなあと。

最近携帯も替えて、ネットも携帯で見ることが多くなり、視力がどんどん落ちている。それで49Bの元々小さかった丸メーターが見づらくなり、大型の角メーターに変えようかなと考えた。実はもう入手している。

そのためには、このケースからもう少し大きなケースに引っ越しが必要だ。

でも中を開けて見てるうちに、ケースの引っ越しすらおっくうだ。使わないからオークションに出そうかとも考えたけど、歪率計なんて落札価格は数千円程度だろう。

49Bは精度の高い発振器と組み合わせると、0.0008%程度の歪も測定できる実力なんだけど。ケースの引っ越しどうしようかな。

2011年5月28日 (土)

自作歪率計の弱点

自作の歪率計を使って思うこと。

よいところ

1.ツインT型3段により、フィルター効果が大きく、外部メーターにFS・1mVの電圧計をつなげば、結果的に0.001%FSの歪率計となります。

2.使用中のトラブルも回路が頭にはいっているため、解決が容易。

弱点

1.手動であるため、測定の都度、校正が必要であり、測定ポイントが多い時は煩雑である。

2.上記から、時間がかかってしまい、出力100Wのアンプ測定時は、球やダミー抵抗に長時間電流、電圧の負荷がかかる。あちちになって心臓バクバクです。この点メーカー製の自動測定器は本当に便利。

現実的には

1.では高価なメーカー製自動器を買うべきかと考えると、実際高価である。

2.しかも使用頻度は年数回かもしれない。寡作の方は。

3.メーカー製は43cm幅であり保管に場所をとる。使わないときは本当に邪魔である。

4.実際に手動で校正を繰り返しても、慣れてくると案外手早くできる。

結論

1.やっぱり自作したほうがよいです。

2.でもHP334Aという古い機種は、FS0.1%で発振器は内蔵していないが、自動で入力インピーダンスが高く、球アンプにはもってこいらしい。これで中古3万円以下ならよいかも。

3.自作か既製品かの価格的ボーダーは2万円から3万円といったとこでしょうか。

2011年5月25日 (水)

耳が測定器

そうおっしゃる方がいます。

「いい音、悪い音は私の価値基準、よって私がいいと思えばいい音。悪いと思えば悪い音。

私の耳は確かです。だから私の場合は耳が測定器なのです」

 私はこういう方を知っています。否定するつもりはありません。

どうぞそれで行ってください。ただし、貴方の作ったアンプを人に譲るときは、とりわけお金と引き換えに譲渡するときは、ご自分より経験の浅い、音の聞き分けのできない方にしといた方が賢明ですよ。

 主観を言えば、きちんと周波数特性、歪率特性を計る方は、見た目も特性もいいアンプを作られる傾向があります。

 それだけ作品に責任を感じるからでしょう。ひっくり返してシャーシ裏を見られても恥ずかしくないように、きれいな配線を心がけてらっしゃいます。

測定をされない方で、雑誌の製作記事を習作される方の中には、丁寧に作られるかたもいらっしゃいます。そういう方には測定をお勧めします。

 どこをどういじると、特性がどう変わるかがわかり、性能向上のためのスキルアップになるからです。

 私は初めて自作アンプをオシロで見たときに、盛大なリンギングにショックを受けたものです。案の定、補正すると聴きやすい音になりました。

 それまでは、刺激があって逆にいい音だと思っていたのです。大きな間違いでした。

発振器(方形波出力あり、歪精度0.1~0.2%でもOK)、オシロスコープ、交流電圧計(2CH型)、ダミー抵抗(8Ω30W程度:アンプに合わせて)は用意しましょう。

 これで周波数特性は計れます。方形波入力でピークが分かります。正弦波を入力し、その電圧を上げながら、出力側の波形のクリップで歪3%程度の出力(実行出力)が分かります。

人間の耳ほどあてにならないものはありません。

突然聴かされたアンプのカップリングコンデンサーのメーカーを当てよ、と言われても全く不可能です。

2011年5月16日 (月)

自作測定器と精密コンデンサー

発振器や歪測定器のフィルター部分に必要とされる精密な公差のコンデンサー。

現在、パナソニックがECQPシリーズ1%精度のコンデンサーの製造をやめてしまっています。

ではもう測定器の自作は不可能かといえば、そうでもありません。

たとえば、0.01μのコンデンサーが欲しい。これが0.0107μ(+7%)でできている場合でも、結局のところ、フィルター部分ではRを可変させて調整をとりますので、7%オーバーでもRを減じて周波数を合わせることができます。

 問題なのは、コンデンサーの周囲温度の変化に対する容量変化です。

私の経験では、5℃から35℃の間で容量が数%の変化なら問題なしと考えます。

端的に言えば、できあがりで7%オーバーしていても、いつも20℃の環境下で一定の容量であれば、問題ないと考えています。当然測定時は20℃の環境下で行うことを守ること。

よって、測定器自作には精度はそれほどシビアに考えなくてもよいと思います。

2011年1月 6日 (木)

とりあえずイコライザ評価用逆RIAA回路完成

昨日今日と2日かかりで、逆RIAA回路を作りました。

小さなケース(48×30×43mm)に組み込んだので、結構部品配置や組立順で苦労しました。

別電源から±15Vを供給。

OPアンプをでたところでは、増幅率は1で等倍。OPアンプはインピーダンスを10Ωにする役目です。

逆リア素子の出口では1KHzで60dBの減衰です。

一応測定の結果問題はないようです。明日以降、実機の測定に使ってみます。いやはやコンパクトにするのに悩みました。でも完成したら愛着が湧きます。

でも我ながらよくやるなあと。

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2010年8月 7日 (土)

測定器なんか作ってたら時間のムダじゃん

ネットで「歪率計の製作」を検索していたら、ある方が「歪率計が欲しいが高価である。自作してみたいが自身がない」という相談を投げかけ、

回答者の一人の方が、そんなもの作る時間より、オーディオ機器を作る時間のほうがよっぽど大事だという旨の発言をされていました。中古既製品を安く売っているし買った方が得策だとのことでした。

しかし中古品は、安いもので3万円。測定周波数が400Hz、1KHzの2ポイントのみなど。

その上のものは中古13万円程度のオーディオアナライザーになります。

帯に短し、たすきに長しです。中程度のいいものは市場にあまりないようです。

自作すれば2万円前後で、必要最低限の3ポイント周波数が測定できます。しかも自作の幅が広がります。OPアンプを使ってフィルターを形成する、この経験だけでも価値があります。

測定に関しても、調整や経験がつめます。

あまり詳しくないものは、既製品を買えばいいじゃん。この考えは悲しいと思います。

2010年7月11日 (日)

測定用・方形波発生器の製作

  みなさんはアンプの周波数特性を見る為に、方形波を入力してオシロでその波形を見たことがありますか。

 リンギングやオーバーシュート、サグを見れば低域や高域でのピーク、減衰の見当がつきます。

今日はこの方形波発生器を安く作る話をします。

メインの半導体はシュミット・インバーターと言われる74HC14というOPアンプ。これには発生器が6回路分が入っており価格は@60。

そして12個の部品を使えば、トータルで600円前後で発生器が作れます。

大変参考になるサイトがありました。

http://bbradio.hp.infoseek.co.jp/7414/7414.html

自分なりに、周波数調整機能つき、3周波数発生(100、1K、10KHz) 仕様としました。

①f=1/(C×R)で、C=0.1μFとして、それぞれの周波数用に、RをVRと固定抵抗のシリーズとして、100Hzから順に(VR:20KΩ、R:92KΩ)、1KHz(2KΩ、9.2KΩ)、10KHz(200Ω、920Ω→調整上後から1Kへ変更)

②入力には1KΩを入れました。C≧0.01μFなら入れたほうが安定とのこと。

③電源は5Vの単電源としOPアンプのVD端子には発振防止の0.1μを入れました。みなさんは006P・9Vの乾電池から5Vの三端子レギュレーターを使用すればよいと思います。

④使っていない残りの3回路の入力はグランドに接続すればよいとのことでした。

OPアンプ用のソケットは16Pを使用。2P余っていますが気にしないでください。結果として、2.5~3V程度の方形波が得られました。3周波数のスポット発振ですが、方形波発振器を持っていない方は1台作っておくと便利です。ケースにいれてもOKです。

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2010年6月19日 (土)

オーディオ用発振器の製作構想

最近はどうもアンプを作るより、OPアンプで電子工作をしていることが多い。

以前、状態変数型低歪率正弦波発振器「50C」の記事をこのカテゴリーで発表した。

なにしろ低歪率で、1KHzで0.0012%(8V出力:無負荷)、10kHzで0.0018%(同)

100Hzで0.012%(同)。アンプの歪率測定用にもってこいだ。

 最近欲が出て、この発振器に方形波も出力できる回路を後付けで組み込みたいと。

方形波はアンプの周波数特性を見るため(低域の減衰や高域のピーク)なので、歪は気にしなくてよい。

そこで方形波発振回路をさがすと、シュミット・インバーター用ロジックIC「74HC14」を見つけた。この中にロジック回路が6個入っている。100、1K、10kHzの3種だから、回路は3個で足りる。5Vくらいの出力が取れそうなので、ちょうどいい。1回路にCRが3個程度なので、基板も小さくて済む。

電源は5V。三端子レギュレータがあればよい。頭の中でどんどん構想が浮かんでくる。

 この回路を組み込むと、三周波数切換えの「低歪正弦波」と方形波混在の発振器が実現できる。ただ、正弦波発振器部の低歪が悪化する懸念があり、シールド・ノイズ対策は苦労するかもしれない、でもオーディオ測定にはかなり役に立つ。

制作費は安くすれば6千円程度だろうか。

やってみようかな。

2010年6月10日 (木)

ヒューマンテクノロジカルデザイン

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私は、自分のことながら、現在でもこの49Bと名づけた歪率測定器のデザインに自己陶酔している。

ケースはアルミ板を、曲げたり、裁断、穴あけを自分で行って完成させたものである。

このメーターとつまみ操作部のレイアウトも相当悩んだ。

右利きの自分が操作するならつまみ類は右にもって来るべきなのだ。メーターは左。それにともない電源用のトグルスイッチも右に。

それで、当時下絵を描いてみた。

だめなのだ。だめなデザインだ。丁度この写真を鏡に写すと分かるのだがしまらない。

 デザイン優先のこの機械は、操作していると右腕とメーターを見る視線が交差してしまう。

使いづらい。しかしアマチュアの私が、毎日この機械を使うわけでもない。使用するときは新たにアンプを作ったり、測定を頼まれたり、何かの実験の時だけ。

それは1ヶ月に一回であったり、2ヶ月に一回程度。

 よって、デザインはこのままでよしとしている。デザイン優先のおかしな機械。

さらに細かな不満を言えば、黒いつまみが作る三角形の位置。間隔がやや狭く使いづらい。

理想を言えば、左上のつまみと、下の大きなつまみはそれぞれ5mm、左に動かした位置がベストではないかと思う。5mmで指の窮屈さが緩和されるのだ。

 人間工学とは難しい。アンプや住宅内で使われる機器のデザイナーは大変だと思う。

批評するのは簡単。批評家は批評しかできない人がなるべきではない。

批評活動はデザインの経験者、あるいは現役のデザイナーがするべきなのだ。

 

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