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2015年9月25日 (金)

量産品

オーディオ機器は大量生産される。但し最近ではオーディオブームはすっかり影を潜めていて、そんなにたくさんは売れていない。

20年前頃、1台50KGくらいの超ど級の真空管アンプが時々発売された。845をパラプッシュで、300Bでドライブするといった、豪華ラインアップもあったように思う。モノラル1台で200万円程度だったような気がする

 すでにバブルを過ぎた頃に、製作者側は気合を入れて、必ずわかってくれるファンはいるはずだと開発に取り組んだのだと思う。

果たして何台売れたのだろう。思うに片手も出荷されなかったのではないか。おそらく製作者側も販売台数の予測がたたないため、シャーシなどの機構部品は金型を起こさずに、1台ずつ機械加工をしたものと想像する。高額な価格には、職人の機械加工賃も含まれていたのだろう。

組織をあげての開発費、1台ずつの加工賃を考えれば、200万円でも足りなかったかもしれない。

一方かつて、最高に売れたアンプと言えば、SONYのTA-1150だろう。70年代のオーディオブームの土台を築いたエポックメイキングな製品だ。チューナーのST-5150とペアにした、Listen 5というシステムコンポは本当に世の中にあふれた。

Ta1150st1150


1LOT、3K台が、何度も何度も計画生産されたそうだ。ここまで売れると金型代の償却もあっという間。恐らく型もすぐにへたって、余分に準備されたと思う。高校生の頃友人宅で聴かせてもらった。よくも悪くもソニーの音。無色透明で、ややドンシャリだったような気がする。

さて、ここで私の作るアンプを考える。開発費は。どう考えればよいのだろう。只と言えば只。いやいや、普段の私の業務報酬から考えると、3日も費やすと結構な金額になる。そんなにもらっているのかって?いいえ毎日働くと結構な金額になるが、私は毎日呼ばれていないのである。

製作調整費。7日もかけるとこれまた結構な金額になるが、趣味とするなら只である。

武骨アンプは8万1千円で落札されたが、このパーツ類を現行品で同等のレベルに置き換えると、部品代だけで16万から20万円程度になる。私はトランス類や真空管は結構吟味しているので。

 人件費を含めると部品代の倍から3倍になるだろう。まあ私の人件費かかり過ぎで、企業なら真っ先にコストカットの対象だ。

Img_1459


これらには、世界で1台しかないという価値も含まれている。でも安い落札金額だ。

パトロンが現れ、型代を出してやるから大量生産してみろよ、と言われても私の個性的なアンプはそんなに売れないはずだ。世間一般の消費者からみると、変なものに写ると思う。ましてオーディオはもう世間では終わっている。

数人の好事家に気に入られ、せりに掛けられる。それが一番似合ってると思し、私もそれが嬉しい。

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