« 高音質レコード ゴーンの正体 | トップページ | たとえ話 »

2015年7月29日 (水)

KT88PPアンプの製作 ⑤レイアウト決定 真空管のピッチも重要

アンプの上に並んだ真空管たち。

プッシュプルで出力管が4本並ぶと壮観ですね。

私は出力管達が、互いにどれだけの距離を開けて並べればよいか、いつも気にしています。

間隔が広いほどいいのか、間延びしないか。狭いほどいいのか、せせこましい感じがしないか。

真空管の最大外形をD(直径)とします。並んだ真空管のセンター位置からセンター位置までの距離をP(ピッチ)とします。

ならんだ真空管同志のスペース、つまりガラスとガラスまでのスペースG(ギャップ)は

   G = P - D  になります。

807という肩のはった、真空管の最大外形Dは55mmです。

この形の球は出っ張り部分がギャップを作ります。この場合ギャップは10mmや15mmでもくっつき過ぎの印象はありません。なぜなら、それ以外の部分は離れているから。

807pp2

これがEL34ならそうはいきません。この球の形は直線の棒ですから10mmギャップで近付けると、上から下まで10mmになってしまうからです。くっつき過ぎの印象になります。

私は807、300B、6L6Gといった肩張り形状真空管はGを10~15mmに決めています。

ということは P = G + D で計算して、G=10なら

   807、6L6G : D = 55

   300B: D = 65

で Pはそれぞれ 65 や 75 になるということ。

もっと明確に言えば、これらの形の球はP=70前後にしているということです。 過去の経験上、ちょうどこの値が、格好良く感じると思っています。

これがEL34なら、G = 30 前後かな、というところです。

これも個人で好みが違いますので、あくまで参考程度に考えてください。

さて今度はMT管です。私はMT管の横並びのPは55ないしは50にしています。Dが20程度なのでGは35から30程度。

Pの50はこれが限度だと思っています。それはラグ端子の大きさからくる制約です。

Img_1381

これはラグ端子が2個ぴったり、隙間なくならんでいる状態です。ラグ端子の各端子間のピッチは10mmです。

なので、これ以上ピッチを狭めると、ラグ端子が取りつけられません。

以上からMT管のピッチは50ないし55にしているのです。

さて次は、前列のMT管の横並びのセンター位置と、その後ろに並ぶ出力管の横並びのセンター位置間の距離です。言えば前後の相対位置。

Img_1370

KT88のDは50。MT管は20です。私はこの場合、前後のセンター間を60mm前後にしています。KT88とMT管の前後のGは60-[(50÷2)+(20÷2)]=25 になります。

ガラスとガラスの間が25mmあるということ。この前後の数値が一番見栄えがよいと私は考えています。

逆に300BはDが65でGを25にするなら、センター間は逆算して、67.5 にすれば見栄えがよくなると考えています。

最後に後ろのトランスと出力管のGは。私は余裕があれば25mmは離したいと考えています。放熱の問題もありますので。デザイン上10mmのアンプも世の中のガレージメーカーのものにあります。トランスは100℃まで大丈夫という理論に従ったものかも知れません。それがそれで否定はしません。

以上です。過去製作したアンプはだいたいこの数値に沿っています。どのアンプをみても 「LUTHER BROTOHER」のアンプは統一したデザインを感じる、というのはこういった背景があるからだと考えています。

 ただしこれらは、私が設計した場合です。皆さんは、これに従う必要はなく、少し違う寸法で設計されても、もちろん構いません。

それがオリジナリティーというものです。MT管ではなくGT管を使用するとまた、違ってきます。要は何とおりも位置を変えて、納得いくまで、デザイン検討をすることが大事です。これで決まった、と思うデザインで数日間眺めてみるのもよいことです。私は通常トータル2週間、レイアウトで悩んでいます。

変にこだわるおじさんの独り言だと思ってください。

レイアウト編は以上で終わります。またシャーシ加工が始まれば、ノウハウを書こうと思っています。しばし休憩いたします。





« 高音質レコード ゴーンの正体 | トップページ | たとえ話 »

アンプ製作記事」カテゴリの記事

コメント

ラーメン卿様、暑い日が続きますが、お元気でしょうか。
 武骨は完成後はオークションに出る予定です。次に作る物のための資金ぐりにしたいと考えています。なので完成は早いかもしれません。
 お手元の807PPとは少し音が違ってくると思います。スピード感ある現代的な音です。
 ご興味おありなら制限を外しますので入札をお願いします。

さてDA30アンプですが、ご報告を楽しみにしていました。雑誌評価どおりの音がしないのは、これは私の想像の域を越えていませんが、前段にEL34などの出力管を使用しパワードライブした場合、その球の音が、出力管を差し置いてアンプ全体の音を支配してしまうことがよくあるからです。
 電圧増幅段を2段で、μ:70、μ:20程度のものをシリーズにすると、DA30本来の音になると思います。
 シャーシ天板のある部分が熱くなるのは、やはりその下に発熱体があるのかもしれません。

DA30のカソード抵抗は、シングルなら1.5KΩです。電流が軽い感じで70mAでもここは7.4Wの電力になります。もしもここの抵抗をセメント抵抗の15W容量でやると、相当熱くなると思います。どんな抵抗でも25W程度の容量が欲しいですね。

回路図に抵抗の種類まで書いてあればよいのですが。写真があれば一発です。ひっくり返すのは大変かもしれませんけど。 情報をお待ちしています。

トニーさん おはようございます。このところ書き込みが何度も失敗してしまいました。今回は入るでしょうか。KT88アンプ始まりましたね。楽しみにして拝見しています。でも、武骨アンプの仕上がりも待たれます。武骨アンプは、山水の電源トランスとコンパクトな纏まりとが全体を引き締めていて本当に素晴らしいです。
ところでDA30シングルアンプですが、やっと息子が来ましたので、銘機807プッシュプルと入れ替えて試聴を致しました。アルテックのSPを朗々と鳴らし、流石は大変素晴らしい球だと思いました。しかし恐らく私の耳が良くないせいだと思いますが、○○王国の評論家がよく筆にするベールが剥がれたようだとか、分解能がどーたらこーたらということは全くなく少し拍子抜けしました。念のため807PPに入れ替えて聞きますと、こちらの方が私の好みに合うようです。これはシングルとプッシュとの迫力の差なのか、愛着の差なのか解りません。恐らく完成度が極めて高いもの同士では、余り目に見えた差異は出て来ないというのが答えではないでしょうか。
ところで、トニーさんにお聞きしたいのですが、このDA30アンプはとても発熱いたします。球やトランス(勿論発熱しますが普通と思います)というのでなく、発熱はシャーシ天板の前方部分で、CD一枚の演奏で長くは触れられない位になります。これでは、シャーシ内部のCR類に熱影響あるように考えます。別途回路図をお送りしますので、一度ご見解をお聞かせ下さい。大変な暑さですからお気をつけ下さいますように。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1050852/60947342

この記事へのトラックバック一覧です: KT88PPアンプの製作 ⑤レイアウト決定 真空管のピッチも重要:

« 高音質レコード ゴーンの正体 | トップページ | たとえ話 »

2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
無料ブログはココログ