« クイックシルバーツインブロック ⑨ 完成しました | トップページ | 50万 »

2015年4月24日 (金)

クイックシルバーツインブロック ⑩ 比較試聴三昧

こういうアンプは本当に便利ですね。

スクリーングリッドに450V程度かけられて、プレート損失が25W以上で、ソケットのピン配置がほとんど同じなら、どんな球でも差し替えできます。

 それで次から次へとパワー管を差し替えてバイアス調整して、聴き比べてみました。

Img_1151

これは中国製ゴールデンドラゴンのKT88。ゆとりがあって大型車に乗っている感じです。

中高域は、それほど骨太ではなく、繊細感すら感じます。

Img_1168

これはシルバニア製の6L6GC。上記の球より、タイトでスピード感があります。いわゆる切れがいい音。6L6GCは総じてどのメーカーもこの傾向の鳴り方だと思われます。


Img_1169

ご存じGE社製の6550A。圧倒的なゆとり。音場が広く、何気ない感じで音が出てきます。その音自体もきれいで、情報量が多いのです。近代管の頂点に位置するのではないかと思っています。

 ただし、低音域はやや柔らかくなります。硬い果物が熟れてきて柔らかくなりますが、そんな印象。エッジの立った低音ではなく、少し茫洋となる感じです。


Img_1170

この球わかりますか。GE社の6L6GC?いいえ同じGE社の8417です。外形形状も電極支持板のマイカもまったく同じですが、規格が大きいのです。80W取り出せる球です。

真空管からトランジスターへ時代が移り行く中で、最晩年に登場した近代大出力管です。「見た目が小さいけども大出力が取れる」ことを設計目標にした、開発者の意地が見て取れます。

音はGE社の6L6GCと同じ傾向ですが、タイトさが薄れてやや骨太の音がします。低音もしまってよく弾みます。私はこの8417が好きなのです。

Img_1173

そして最後は人気者EL34です。この球たちはロシア産のムラード製です。

音がかわりました。すべての帯域でバランスのよい鳴り方がします。6550AやKT88のゆとりとも違います。6L6GCのタイトさとも違います。

とても標準的でオールマイティーです。マランツ社がずっとこの球を起用してきた理由が想像できます。安心して聴いていられる音なのです。

やはりEL34はいい球です。

 みなさんも、ごひいきの球があると思います。上に述べた球たちはどれも甲乙つけがたいですね。

 このアンプはなかなかやります。とりわけ出力トランスが優秀ですね。PARCのカップリングコンデンサもきれいな音がします。

見た目もどの球を挿してもさまになりますね。このアンプ1台あれば本当に十分です。

« クイックシルバーツインブロック ⑨ 完成しました | トップページ | 50万 »

アンプ製作記事」カテゴリの記事

コメント

ウッチーさん、コメントありがとうございます。
私がリードの違いを言い当てることができたのは、実は理由があります。楽器をさわったことがない人ならまず違いの指摘は不可能でしょう。
 以前お話したことがあるかもしれませんが、学生時代少しだけアルトサックスを吹いていました。ウッチーさんの前では恥ずかしいことですけど。
 ラ・ボーズのミディアムソフトというリードを箱で買って削っていました。
 なのでタンギングの難しいリードなども分ったのです。
 それから、音の聞き分けは自分の能力もあるかもしれませんが、アルテックのスピーカに負うところが大きいのです。情報量が多く、信号そのままの音を出してくれるからです。

実情を開示するとこういうことなのです。

トニーさんこんばんは。

今回のアンプも相変わらずかっこいいですね。やはり固定バイアスの調整はフロントから出来ないと駄目ですね。私の2番艦はひっくり返さないとならないので厄介です。今後の課題です。

ところで、トニーさんの比較試聴の評価の精度はかなり高いと思います。私のサックスのリードの違いをプロの私が認識しているのと同じレベルで聴き分けられている精度には脱帽させられましたし、シルバニア 6L6GAがいかに美音かを公言する勇気は世の中の真空管ファンが拍手喝采した事でしょう。高名な評論家があの真空管の美音を公言したのを私は知りません。私はずっとあの真空管の美音を感じてはいたのですがトニーさんの意見を聞く迄自信を持てませんでした。
今回のブログの評価は大変参考になりました。でも、もしかしてGE8417の相場価格が上昇したりして…。

オッカイポさん、こんにちは。私の評価は絶対ではありませんよ。結構いいかげんな耳ですし、最近では家族から耳遠いと散々言われています。
 まあ、傾向が一致したということはお互い一安心です。
KT66は持っていないのです。英国製のオリジナルは相当高額になっています。
 以前中国製でレトロと銘打って、そっくりに作られたものが売られていましたね。まだ入手可能なのでしょうか。それでもオリジナルとは音は違うのでしょうね。
 レトロでもよければ、そのうち(2~3年以内)には評価したいと思います。オッカイポさんのアンプ完成の方が早くなったりして。

こんばんは。

大出力管の比較、興味深く読ませていただきました。私もシングルアンプではありますが、同じようなユニバーサルアンプを20数年前に製作して、球のペア取りと、音質や安定性(完成度)などを検証しています。そのアンプで聞き比べた印象として、私には球の音質の違いがはっきりと分からないと思っていました。とは言え、なんとなくちょっと違うなという感じはありました。その時になんとなく感じた印象が、トニーさんの評価とドンピシャと合ったので、私の耳もすてたものではないあと思い直しました。そこで、トニーさんにリクェストがあります。KT66の評価をしていただきたいのです。私は、人生最後に製作する大出力PPアンプの出力管として、KT66とEL156を考えております。一応、それぞれの球を確保して、トランス類も用意しているのですが、いかんせん時間が無く,着手はまだまだ先になりそうです。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1050852/59758565

この記事へのトラックバック一覧です: クイックシルバーツインブロック ⑩ 比較試聴三昧:

« クイックシルバーツインブロック ⑨ 完成しました | トップページ | 50万 »

2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ