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2015年1月21日 (水)

自作アンプをオークションに出品するときには

アンプ自作をされるかたは多いと思います。
何台も作っていると、部屋中にアンプが増えてしまいます。そんなときは、解体して次のアンプに変身させるか、知人に譲るという方が多いと思います。

私は、作った物を解体するのも好きじゃないし、近くにオーディオファンがいないので、これができません。なのでオークションに出品しています。

なかなか自作品を出品するというのは、勇気がいると思います。クレーム・返品・悪評価などが心配で、普通の方は二の足を踏まれているのではないかと考えています。

私が一番最初に出品したのは、6BM8のPPでした。まず小型で簡単な物から行こうと。他の出品者が、他人の自作アンプをどんどん出品しているのをみて、よしっという気になったのです。

この小さくて簡単なアンプは1万円程度で落札されました。心配だったので回路図もつけましたが、その方は過去の取引履歴からはオーディオにはあまり興味のない方のようでした。発送後何も連絡が来ませんでした。

クレームがなかったことに気をよくして、次は6RA8PPアンプを出品しました。

このアンプからデザインにも凝り始めました。良い評価と感謝のことばをいただきました。更に気をよくして現在まで次々とトータル15台を出品しました。

やはり、到着してすぐに正常動作するかどうかがとても心配です。これは今でもそうです。でも逆にそのスリルを楽しんでいる自分もいます。

過去トラブルがあったのが4台。1台目は大型6550PPアンプで、まず片方が鳴らないと落札者からの連絡。よく聞いたらその方は、真空管をソケットの上にチョコンと乗せただけでした。球の挿し方も知らないかたで、以降は説明書に「球はソケットにぐいと押し込んでください」と書くようにしました。これも再発防止策です。

この方からは1年後くらいに、バリバリと音がしてヒューズが飛んだという連絡が。30Kg近いアンプを送り返してもらうのも大変なので、メールで遠隔操作でいろいろやっていただいたのですが、らちが明かないのでついに返品。確認したら出力管の寿命で手持ちの球をさしたら問題なく鳴りました。いろんな指示をメールで出して試していただいたのですが、かえってくる返事がトンチンカンだったのですが、どうやらソケットのピン番号さえ理解されていなかったようです。にも拘わらずアンプのカップリングコンデンサが変更してありました。改造したら修理はしないとの約束だったのですが、頼るところがないといわれて受けたのでした。

次のトラブル。鳴ってったアンプが突然ならなくなった。うんともすんとも言わないか、尋ねると一切音が出ていないと。ヒューズも飛んでないようだったので、考えられるのは、回路に電気が供給されていないということ。B電源の端子周りを確認してくださいとお願いしたら、次の日写真が届いて「半田がありませんでした」と。

要はB電源のラグ端子。私はラグの下のカシメ穴にリード線を、上の端子部にコンデンサや、抵抗の足をからげているのですが、カシメ穴にリード線の先端が差し込まれて曲がっているのですが、ハンダつけされていない状態でした。いままで接触していただけでよく鳴っていたな、というありさま。以降は配線時、配線完了時の2度、ハンダ付け忘れのチェックをするようにしました。これも再発防止。

ちなみにこの落札者の方は、いまでは親しくさせていただいている方です。

3台目。レトロなOPTを使った6BM8PPアンプ。この頃は配線も、はんだ付けもしっかり確認していたので、一報に気が重くなりました。内容をよく聞くと、
SW-ONのあと、球が温まるまで小さな音でピーというのが聞こえる、時間がたつと消えて正常になると。この時も遠隔操作でいろんなことを試していただきました。この方は理解のある方で的確に、指示に対応してくださいました。自作の心得がおありのようでした。

原因はこのOPT(40年以上前のもの)が負帰還マージンが少ない製品であるということでした。小さな発振を起こしていました。カットアンドトライで発振寸前に負帰還抵抗値を変えていただいて落ち着きました。私は通常アンプが暖まってから調整するので、気が付かなかったのです。この方は、やり取りを通して、私への評価で「対応万端にわたり申し分のない出品者です。つくりも音も素晴らしいアンプです」と記載してくださいました。

不具合事例はここまでにしておきます。

トラブルには親身に、紳士的に対応することが一番肝心です。トラブルを一緒に解決していく中で、お互いの距離が近くなり、いや勉強になりましたと逆に感謝されることもあります。

全くの私のミスはハンダなしの1件くらいです。

さて、出品・落札後のトラブルを避けるためのリスクヘッジです。

1.ハンダ付けをしっかり確認する。部品が使っているうちに突然不良になることは、真空管を除いて滅多にありません。ほとんどがハンダ付けです。

2.部品、特にコンデンサは新品もしくは新古品を使うこと。容量や絶縁破壊を実装前に確認しておくこと。抵抗の容量も、電源回路部やプレート負荷抵抗は余裕を持たせること。実機で電圧確認して抵抗で消費されている電力を確認すること。

3.予め真空管は寿命があるものだ、ということの説明を取説に必ず入れています。そういうものだと思って付き合ってやってくださいと。

4.回路は一般的な回路を起用する。もし第三者が修理するときでも理解できるように。もちろん回路図も取説につけて発送しています。よって私は、超三接や全段差動回路とは無縁なのです。

5.なるべく動作していたまま届ける。球をさしたままで、昨日まで鳴っていました、という状態がベストですが、運送上そうもいきません。なので全ての球に番号シールを貼って、ソケット位置を指定しています。ここにこの球を挿してくださいと。

6.最後は、製造者責任法です。私自身が修理メンテナンスを引き受けるという約束。回路図と内部の写真を手元に残しておけば、不具合の内容から、原因が想定できるものです。自分で作ったものですから。

それでも、やはり届いてすぐの確認報告がとても気になります。いい音で鳴りましたと言われると、本当に、体から緊張が取れて、ほっとするものです。

今現在も1台、報告前の状態です。

みなさんいかがしょうか、上のリスクヘッジを参考にされて、出品してみませんか。出品するといっても年間に数台です。1台ずつ丹精込めればそんなに不具合もありません。クレームは誠実に対応すれば、お互い人間ですから、あまり陰険に悪くいう方は少ないように思います。

これがキットのメーカーで、台数が多くて、不具合も多くて、技術スタッフが少なければ、1件ずつ丁寧に対応できなくてクレームの山になったりしますが、自作なのですから。

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