« 2013年8月 | トップページ | 2013年10月 »

2013年9月

2013年9月28日 (土)

虹の彼方に

ユーチューブとは本当に便利なものですね。

ジャズの動く画像をさがしていたら、ベン・ウェブスターの「虹の彼方に」が見つかりました。

共演者、観客も白人ばかりで、想像では欧州での演奏ではないかと思われます。

ベン・ウェブスターは歌詞では2音節の部分でも、1音で吹くことがときどきあります。くせなのでしょうか。

https://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=0CHzdyJps6M

バラードの時の彼は、優しい人になります。

JR北海道

JR北海道が脱線事故を起こしました。実は過去からも出火、機械故障とたびたび事故を起こしていました。

今回の脱線事故は、点検を先延ばしにいているうちに、「①失念してしまって長期にわたり無点検状態だった」ことが第一報の原因でした。

 その後、さらに点検時レールが延びた場合の「②限度基準の計算方法に誤りがあった」ことも明らかになりました。さらには「③本社と現場の風通しが悪く、コミュニケーションが希薄であった」ことも報道されました。

本社には「社是」が額縁に入って掲示してあり、お客様を優先に考えることや、安全走行に関する心構えなどが書いてあります。形だけで実態が伴っていなかったということです。

私は上記の①②③を真の原因とは考えていません。これらは二次的原因だと考えています。私の勝手な想像なので正しいかどうかはわかりません。いずれ調査が入って真の原因も報道されると思います。

私の想像の根本原因は以下に示す内容です。

1.国鉄からJRに民営化されたときの、企業としてのマインドが確固たるものでなかった。

 他のJR旅客会社は、黒字路線もあり、民営化の流れの中でさらに利益をだそうという意欲があったと思います。しかし北海道の場合黒字路線はごくわずか。

管内の多くは走行距離・範囲はとてつもなく広いが赤字路線が多く、経営意欲がスタートから希薄ではなかったか。さらには民営化の際に人員削減が実施されており、それでなくても維持管理の人的・時間的キャパが不十分であった。また人員削減の際の、メンテナンス業務の退職者から残った社員への引継ぎが不十分ではなかったか。

 本社は、他のJR旅客会社と同様にスタートは切ったものの本社自身も懐疑的であり、上記の問題を解決することなく、中途半端なスタートとなってしまった。

現場から、この人員ではメンテナンスができないなどの意見も当然上がっていたと思いますが、本社も予算の関係からその声を受け入れなかったのでしょう。

その回答を受けて、現場でのさらなる業務意欲の減退が進んだものと、私は想定します。そうしてついに本社と現場は口をきかなり、社是は絵空事となってしまった。

今後はJR北海道はどう変革をすすめていくのでしょうか。北の果てにある立地の不利はどうしようもありませんが。

「前向きな経営施策と従業員のモチベーション向上」これが最優先課題です。

実は南のJR九州は商売がうまく利益を上げています。土地の買収、住宅建設、駅の新設(札幌や中堅都市近辺では可能性はないでしょうか)。顧客を呼び込むための施策、夢の7つ星の豪華列車の運行。さらには他業種への展開(発電設備の販売など)。

 北海道、頑張ってください。北海道にはすばらしいものがたくさんあるじゃないですか。ヒグマを集めてその中を走る「餌付けサファリ列車」。観光地と連携した列車ツアー、週何本かの寝台列車(何日かかけて北海道を回れるなんて素敵じゃないですか、列車内では1日中バンド演奏ライブなど、ちょっと乱暴だったかもしれませんがアイデアを出しましょう。ためしてダメなら少しづつ改良すればよいことです。

 お金をケチって事故を起こすよりも、知恵を使って利益を出しましょう。知恵を使うのは只です。いい知恵なければ、お金を出して外部の力を借りてもいいと思います。(私を使ってください)

2013年9月26日 (木)

音量に関するおもしろいこと

私のアンプを使って下さっている方から同じ情報をいただきました。

お二人の方からのご意見です。

アンプは①6550PPと②6BQ5PPの2台。

その内容は通常の出力で聴いていると、今まで使っていたアンプよりレベルが上がっているの確認できる。

但し音量をぐっと上げるとそれほど差はなくなる、という内容です。

①の既存比較アンプは半導体ハイエンドのアンプ。②は807シングルアンプです。

これはおもしろい傾向です。

要因はアンプ自体にあるのか、人の耳にあるのかです・

音量を上げてしまうとどんなアンプも同じ音に近づいてしまうのか。あるいは音が大きくなると人間は音色の識別が困難になるのか。

これは、私はまだ実践したことがありません。近いうちにテスト予定です。

みなさんで、この実験が即可能なかたは、テストレポートをお願いいたします。

2013年9月23日 (月)

基礎講座訂正 ファーストリカバリー

みなさんこんにちは。

基礎講座は終了しましたが、私の師匠である(勝手に決めています)馬場清太郎様(CQ出版にアナログ関連の著書あり)から、ファーストリカバリーダイオードに関する説明が違っているとの指摘と、正しいご説明をいただきましたので原文のまま、以下に掲載いたします。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

貴blogの「2013年8月18日 (日)」で「ファーストリカバリー」のところですが、
説明が間違っています。
リカバリ・タイムは回復時間と言いますが、回復には順回復(フォワード・
リカバリ)と逆回復(リバース・リカバリ)があります。
blogの説明は順回復ですが、順回復は一般整流用もFRD(ファースト・
リカバリ・ダイオード)も同じ程度です。
何が速いのかと言えば、逆回復です。
逆回復時間とは、ダイオードに電流が流れている状況から逆電圧が
印加され電流が流れなくなるまでの時間です。
逆電圧が印加された瞬間にダイオードがどうなるのかと言えば、
短絡状態になります。
つまり逆回復期間中、ダイオードはずっとショートしているのと同じです。
高周波の整流回路では整流効率が悪化するため、FRDを使用します。
50/60Hzの商用周波数では整流効率の悪化もなく、FRDの使用は無意味です。
商用電源でのFRD使用は量産製品ではあまり見られませんが、これには
次のような理由もあります。
FRDは、一般的に順方向電圧が高くなり、逆方向耐圧が低下するだけでなく、
サージ電流耐量も低下します。
最近の商用電源には、サージ電圧が高頻度で観測されています。
サージ電圧が加わったときにFRDだと破損しやすくなります。
その点一般整流用だと、FRDと公称耐圧は同じでも実力値がかけ離れて
大きいため、破損することはほとんどありません。
つまり、機器の最も肝心な整流ダイオードに、わざわざ弱くてすぐ壊れる
ようなものを採用するのは、量産製品の設計者としては失格です。
アマチュアには無関係ですが、商品では高周波ノイズで他の機器に悪影響を
及ぼさないようノイズ規格があり、開発時にチェックしています。
一般整流用もFRDも逆回復時間にトランスのリーケージ・インダクタンスの
影響で、数10MHzのノイズがでる事があります。
その場合は、ダイオードにコンデンサを並列に入れるか、トランス巻き線間に
100Ω+0.1μF程度のCRスナバを入れて対策します。
最近はこういったゼロ・リカバリとゆうのも出ていますが、これは特性的に
素晴らしいです。
http://www.cree.com/Power/Products/1200V-Schottky-Diodes
ただし、商用電源での使用は、サージ電圧・電流対策を行っていない限り
薦められません。

なお、整流管では回復時間はなく、究極のゼロ・リカバリです。

馬場

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

というわけで内容としては、1.商用電源にFRDを使うことは意味がない。汎用品でもOK。今までFRDでなければだめだと、決めつけていましたが無意味だったのですね。まとめ買いした@5の汎用1N4007で十分だということです。

2.FRDは電子が半導体の中を移動するため回復時間がかかるが、整流管では真空中を電子が飛ぶために、ゼロ・リカバリであるとのことです。球はすごいですね。

専門の方のご意見は本当にためになります。間違った情報を伝えてしまって申し訳ありませんでした。お詫びして訂正いたします。

 なお、馬場様からは著作にある記事の「低歪率状態変数型発振器の回路」を本ブログに公開(一部変更を入れます)してもよいとの許可をいただきましたので、私の制作した発振器50Cの詳しい製作記事を近いうちに掲載する予定です。

お楽しみに。

2013年9月21日 (土)

大型アンプの季節

シャーシメーカーの奥澤にオーダーメイドで注文していたものが届いた。

50cm×28cm×6cmのシャーシ。

それで、今度こそ100W出そうと思って、準備しておいたトランスを乗せてみた。

OPTはハモンドの100W級。でかくて重い。PTはサンスイの700mA流せる大型のもの。通常の大型PTは120mm×100mm程度だが、これは140mm×115mmの大きさ。でかい。

チョークコイル。特別仕様の新古品を入手しておいたもの。800mA流せます。直流抵抗はたったの2.2Ω。

レイアウトは3種。

Img_1363

中央のスペースがたっぷり。いやスペース余り気味。


Img_1367

メーター付属使用。前に作った6550アンプに似てます。


Img_1366

こちらはメーターなしで、チョークを前にもってきました。

出力管は真空管末期に登場した8417。5接なら100W。ULなら70W。

100WのときはEp=560V、Esg=300Vです。電源のコンデンサーは耐圧350WVのものを2階建てでやりますか。

70Wの場合はEp=Esg=465V。この場合ならコンデンサーは500WVのもので間に合います。

100W出したいです。それで大型アンプは終わりにしたいけど。コンデンサー4本がシャーシ上にならぶことに。スペースが足りそうにありません。

 

今年のうちに作れたらいいなあと。このアンプは欧州系の低能率大型スピーカーやJBLエベレスト、パラゴン、ALTECラグーナ、キャピストラーノなどにつないでの使用を想定しています。

パラPPも考えましたがやめました。ボンネットもあります。ハンマートーンで塗装したら渋くなりそうですね。

寒くなってからです。

2013年9月16日 (月)

ダイナコ変身⑨ 仮組み立て開始

今日の午後から部品を取り付けていきました。

今回は取り付けたパーツの中でも、ソケット、ラグ端子は仮組立て・動作確認後また解体して新しいものに交換します。

やはりキットですから、ソケット・ラグ端子くらいは新品でいこうと思います。

Img_1355_2

これがシャーシ裏です。整流はダイオードで行きます。B電源はPTのすぐ右の長いラグ端子に。同じ端子の右分部にCバイアス(マイナス電源)を配置して、そこからPT前にならんだ可変抵抗器につないで、各出力管のグリッドへ。

MT管まわりもいつものアンプよりは余裕があります。


Img_1358

前面からみた姿。やっぱり思ったとおりでした。ハンマートーンにはステンレスのネジの頭がマッチしません。ネジの頭があちこち目立ってうるさい感じです。

キットの段階では黒ネジに変えて落ち着かせる予定です。

さあ、配線です。また報告します。

2013年9月15日 (日)

回路を読もう 基礎講座⑨ 抵抗の規格値

みなさん、今日は抵抗の規格値=消費電力の話です。

10KΩ1/4Wの小さな抵抗に電流20mAを流すとどうなりますでしょうか。

この抵抗での消費電力はW=電流×電流×抵抗値ですから、

(20×0.001)×(20×0.001)×(10×1000)=4W となります。

1/4Wの16倍の電力消費ですから、SWオンと同時に抵抗に煙が発生して焼き切れてしまいます。

抵抗は適宜の耐電力の規格値を選ぶ必要があります。上記の場合4Wですから10Wもしくは余裕をみて20Wのものを選ぶことになります。

この場合、そこまでの規格の抵抗はセメント抵抗かホーロー抵抗になると思います。

私は抵抗の規格は実際の消費電力の3倍から5倍くらいの範囲で適当なものを選んでいます。

例えば、アンプの初段のカソードに入る1KΩの抵抗。ここは電流は0.8mA程度のなので、実際の消費電力は0.00064Wです。よってここは1/8W=0.125Wでも十分だと言えます。

半固定抵抗の場合。固定バイアス用の半固定抵抗は殆ど電流が流れませんので、通常のRV24タイプで十分です。300Bなどのフィラメントに接続されるハムバランサー用の場合。たとえば100Ωならここにはカソード電流80mA程度が流れると考えれば、計算によりこの抵抗器のは0.64Wが消費されています。余裕をみて2W以上のものでよいと思います。

今後アンプを組み立てた場合は、各部の直流電圧を測定し、回路図に記録しておきましょう。電圧が分かればそのとき各部の抵抗器の消費電力が計算できます。規格値ぎりぎりの場合は抵抗も熱くなっていますので、大きめの規格のものに取り換えてやりましょう。

みなさん、今回で基礎講座はいったん終了とします。

9回実施しましたがご理解いただけましたでしょうか。ご質問があればいつでもお尋ねください。私の分かる範囲で回答させていただきます。

またアンプ製作上のノウハウは過去の製作記事の中に書いています。今一度ご確認ください。

特に「アンプの作り方」のカテゴリーの6RA8PP、OY36・KT88アンプ、大型アンプ、アメリカサウンドアンプ、パラPPアンプをもういちどお読みください。レイアウト決定、加工、配線などで参考になる部分があるかもしれません。

 今までの理解をかねて、近いうちにテストを実施します。後から回答を発表しますので自己採点をお願いいたします。

お疲れ様でした。

 

中洲ジャズナイトに行ってきました。

14日の15:00くらいから中洲に入りました。駅から出てまず缶ビールを流し込みました。

Img_1354


 自分のイメージでは昼間から、川沿いのそこら中の公園で、アマチュアが演奏しているのかとおもってたのですがさにあらず。どこにも演奏者はいません。ほんとに今日やるのかな。

屋外の特設ステージは9カ所。お店の中のステージは4か所。合計13カ所。

メイン通りの中洲本通り(といっても中洲のど真ん中の飲み屋街の目抜き通りで幅6mくらい)、ここは特設会場が4か所設けられるのですが、そのうちの1か所が最初に設営を開始している情況でした。

とぼとぼと音を捜して国体通りを越えて南に歩くと聞こえてきました。清流公園のステージ(B)では設営も終わり、GUNという女性ボーカルのバンドがリハーサルをやっていました。

Img_1344


リハも本番と同じレベル。ときどき止めてチェックしてます。1曲通しで最後までやりました。なるほど、これでこのバンドはよし。

今回は3つのグループについて報告します。

すぐ近くのキャナルシティ―(Cステージ)の噴水前の開場。Ri-trix(リトリック)という東京からきたトリオ。直前のリハから本番まで40分間聴きました。

Img_1349

ストリートライブからプロモートしていまや結構売れてるそう。Kb,b、dsという編成。3人が同時対等に、ものすごいアップテンポで進行していきます。Kbもテクがあるからフレーズも破綻しません。ドラムも音響効果をだすためにいろいろテクを使っています。ドッカンものとバラードものと彼らは言ってましたが、バラードも結果的にドッカンになっていました。

 東京は若くてうまい人材が多いのだなと。彼らには曲のバリエーションを期待したいです。ゆっくりして抑えた曲など。でもうまかったです。トークは少しすべってました。東京とちがって博多はノリがゆっくりで奥ゆかしいのです。

次は中洲本通りのEステージへ移動して、日野ケンジb(テルマサさんの息子さん)、西藤ヒロノブg、ケイタdsのグループ。残念ですが撮影禁止で画像がありません。

ケンジさん、終始笑顔でいい印象。フレーズはときおりマーカス・ミラー。西藤ヒロノブさんは宮崎出身。6弦のウクレレをピックで弾いたり、オリジナリティー豊かでした。この四方から見物客に囲まれたステージ(交差点です)。気が付けば人の層が幾重にも重なりすごい状態。私は横の方から最前列にいました。

まあ彼らは慣れてるのでしょうね。ステージ運びがうまく、盛り上げ方もよく知っています。飛び入りでなんと、よそのステージの出番待ちのTOKU(fh)とギターの小沼ようすけさんが。TOKUって昔テレビに出始めたころはおどおどした印象だったのですが、まあどうどうとしてますね。結構年もいったのかな。彼らが飛び入りするということは、やはりこのバンドにイチモク置いているということなのでしょう。

ヒロノブさんとようすけさん、お互いのギターをくっつけるかんじで、掛け合いをやってくれました。客もかぶりつきで喜んじゃって、本人たちも楽しかったでしょうね。今回最後までこのEステージにいるという選択は正解でした。

おとうさんのテルマサさんも同時に他のステージでやってたのですが、もう知ってるし、やはり若いもんの演奏がみたいと思ったのです。

さてEステージのトリはFRIED PRIEDという2人組のユニット。結構有名なのですね。失礼ながら全然知りませんでした。SHIHOという女性voと横田さんというギタリスト。

すんごくうまい。SHIHOさんピッチがまったく狂わず、声のコントロールもフレーズもハイレベル。でもトークはコメディアンみたいで親しみを感じます。横田さんはベースもいらない、ピアノもいらない、ギターは小さなオーケストラだという表現をそのまま具現化したような演奏です。どんな曲もどんなスタイルもOK。人間的にもおもしろそう。クロース・トュー・ユーとか、最後はスモーク・オン・ザ・ウォーターまでやってくれました。

彼らは中洲ジャズは4年連続。福岡にもファンがいっぱいいるみたいで登場した瞬間から声がかります。

スモーク・・は10分を超える演奏で、やはり飛び入りあり、ドラム、ベース、三味線(あさのしょう さん)。三味線は興味深かったですね。この三人このステージがFRIED PRIEDとは初対面だったそうです。

横田さんには感動しました。きっとマイルスバンドに呼ばれても彼なら望み通りこなしたことでしょうね。

22:00に終了。まわりを見渡せばこの狭い交差点の周りに2000人くらいはいるような感じ。若いママも、中年の奥さんも、みんなノリノリでした。福岡ってジャズが好きな方がおおいんだなあと。

この間アルコールも結構飲み、ほどよい疲労感でとぼとぼと帰路に。

今回は実はホーン楽器は結果的にTOKUさんしか見ていません。kbやbをやる若者は多いですが、ホーンのいるバンドは減ってるのかな。そんなことはないですよね。たまたまなのでしょう。

さて途中屋台によってラーメンと焼酎をオーダー。これは写真があります。

Img_1352

ガラスの中の左に見えるのが豚足ですぜ。

また来年もこよう。だけど入場料なし、Tシャツ2000円、タオル1000円、パンフ100円の売り上げだけでやってるのですが、大丈夫でしょうか。1000円くらい徴収してもいいと思うのですが。

今回思ったのは、生演奏とパックのソフトは別ものだなと。オーディオとは生をイメージさせるための道具なのだと改めて考えました。

2013年9月13日 (金)

中洲ジャズ祭

この数年恒例になった博多・中洲ジャズ祭。

今日と明日の2日開催されます。今夜の金曜は無理なので明日14日は明るいうちから行ってみよう。

なにしろ中洲のどこに行っても生演奏をやってて無料!豚足片手に焼酎のロックをあおって、気分最高といきたいものです。

でも私にはジャズを一緒に聴く仲間がいません。よって単独行動です。その方が動きやすいのです。演奏の好みも違うし。

スケジュールはこれ。

Img_1342_3

クリックで拡大できますが見えますでしょうか。さすがにどの会場もトリは大物を配しています。

日野さんみたいけど、その前が地元の歌姫・森口博子か。込むんだろうな。

最近の邦人ジャズメンに疎い私はだれを聴けばいいのか、よくわからないのです。

ま、時間帯別に会場を移動して、効率よく回れるように奏者を調べて検討しようっと。

若いコンボ1つ、女性1つ、多人数編成1つ、ビッグネーム1つ、こんなもんかな。
 

福岡のみなさん、是非参加しましょう。

基礎講座⑧への質問

基礎講座⑧に関して質問をうけました。

質問

「お世話になります。「自己バイアス回路はグリッド電圧は0だがカソード電圧が入力信号の増大にともない変動する」
このことは回路図では表記できないのでしょうか。
0だが変動する、マイナス電源、なかなか理解難しいです。」

回答

出力管を自己バイアス回路で使う場合と、固定バイアス回路で使う場合の2通りが存在することをまず理解してください。

 回路図では、電圧配分や電流値は、アイドリング状態(入力信号なし)のものを記載するのが一般的です。動作中にいくらになるという表記もしません。(これは自己バイアスでも固定バイアスでも)。

 実は真空管の動作状態を表すものが回路図とは別にあります。それらは動作特性というグラフで、真空管の規格表に付随しているのです。内容はバイアス電圧がそれぞれマイナス○○Vのときに、プレート電圧に対するプレート電流の変化をグラフにしたものです。その特性を確認して自分のアンプの動作点(動作条件)を決めた上で回路を考え回路図を書く、という流れになります。

 今回の講座では、そのグラフや真空管の動作に関しての説明は、あえて言及していません。私では力不足であり、話が広がってしまい本1冊分になるからです。

 動作特性に関して詳しく知りたければ、木村哲氏の著書「情熱の真空管アンプ」の2章あたりを参照ください。

規格表と「情熱の真空管アンプ」です。

Img_1341


規格表は結構高価です。購入されなくても以前この講座でご紹介したフランクの真空管規格のHPを利用されても結構です。すべて英語やドイツ語、フランス語ですが。

この基礎講座は「情熱の真空管アンプ」などの著書を読む前段階での基礎知識の習得を目指しています。いわば講座を修了すると、なんとかこれらの著書を理解できるレベルになっている、とお考えください。

     それから固定バイアス用のマイナス電源(=C電源)は、電源トランスの二次側に出ている70V程度の巻線を利用して作ります。この巻線がない電源トランスもあります(=自己バイアス動作でいくしかない)。電源トランスのカタログをずっとみていくと、二次側にこの巻線があるもの、ないものが分かってきます。固定バイアスでいくなら、巻線のあるトランスを選ぶ必要があるということです。

Img_1172

これはシングルアンプの2チャンネル分の固定バイアス回路(=マイナス電源=Ⅽ電源)です。CL、CRの端子から出力管のグリッドへマイナス電圧を供給します。この回路では10KΩの可変抵抗を動かすことで、グリッドへのマイナスの供給電圧が可変できて、これにより出力管のアイドリング電流が調整できるしくみになっています。

固定バイアスの動作条件を変えたいとき、または出力管を違う球に取り替えたいときに、この調整機能が役に立ちます。

以上です。ご理解いただけましたでしょうか。

2013年9月11日 (水)

回路を読もう 基礎講座⑧ 真空管はカソード電圧が基準

真空管の動作電圧でまだ説明していないことがありました。

プレート電圧、SG電圧などの定義です。

1.真空管の各電極の電圧は、カソードの電位を基準とします。

  例として、以下の回路図のEL34の上側の電位に注目してください。

Img_1324_3

回路は自己バイアス回路です。カソード電圧は22.5Vになっています。プレートには378Vがかかっています。

カソードを基準ですから実際のプレート電圧は378-22.5=355.5Vになります。

一方のグリッド電圧ですが、回路図では0Vです。しかしながらカソードを基準にするとー22.5Vになるわけです。

固定バイアス回路で考えますと、カソードを0Vとして、グリッドには実際にー22.5Vをかけます。プレート電圧は355.5Vをかければ自己バイアスと同じ条件になるわけです。

よって言えることは、同じ条件でも自己バイアス回路ではカソード電圧+プレート実効電圧の和をプレートにかけなければならないということです。

ここで固定バイアスと自己バイアス回路の違いを説明します。

1.固定バイアス回路は、グリッド電圧が常に一定であり、真空管に大きな電流をながすことができる。よって出力も大きく取れる。ただし固定バイアス用のマイナス電源が必要となる。音はスピード感が出る(私見です)。

2.自己バイアス回路はグリッド電圧は0だがカソード電圧が入力信号の増大にともない変動する。それにより出力は固定バイアスほど大きくならない。ただし回路は抵抗とコンデンサーを接続すれば済むので簡単である。プレートへの供給電圧は高くなる。音は固定バイアスよりは落ち着く。

以上となります。固定バイアスは何かのトラブルでマイナスのバイアス電圧が供給できなくなり、グリッド電圧が高くなってしまうと、過大電流が流れ真空管をダメにしてしまうリスクはあります。

よって直熱三極管の高価なビンテージ品はシングルでも、PPでも自己バイアスを採用することが多いのです。

私はPP回路が多く、大きな出力アンプでは固定バイアスを採用することが多いのです。理由は音が好きだからです。

2013年9月10日 (火)

ダイナコ変身⑧ 前面パネル変更

前回の写真で、前面部のパネルが、バイアス確認用のソケットを左、中央にRCA入力端子、右に2連のVRとしましたが、気に入りません。

後ろにMT9Pでバイアス確認ソケットを持って来るようにして、前面左はVRを持ってきました。

よって入力端子をはさんで、左右に単連VRを配置しました。結構落ち着きました。

まだボリュームのシャフトをカットしていないので、つまみが浮いた形です。カットすると周囲の白いドット(レタリングで入れました)とあいまっていい感じになると思います。

なにか足りないと思ったら、パイロットランプ。これは左右どちらかの端っこに赤いLEDを取り付ける予定です。

Img_1339

よく見てください。レタリングもいれました。電源SWは結局、前面に持ってこれませんでした。

整流管を使うか、ダイオードかで迷っています。ダイオードの時はこの写真のようにコンデンサーがつきます。

さあいよいよ配線開始です。バラすとわかっていても一度完成させて特性を取ります。

ではまた。


2013年9月 9日 (月)

マイルス 今もなお

先日天神に出かけた。小雨まじりだった。目的はカホパーツに小物パーツを買いに。

ダイナコ変身キット用にラグ端子やリード線やスペーサーなどを買いに行ったのだ。

 

入って一番左奥に「今月のお買い得コーナー」がある。何気なく行ってみると、おおっ、大容量パワースイッチが安い。日本開閉器の通常400円ものが、新古で少し変色もあるが、1個180円!

7個2種類を購入。一般仕様を5個。より大容量で褐色のほれぼれする仕様の物が2個。これは全部で5個あったが、手で触るとレバーのぐらつきが3個に確認されたので、いいやつを2個選んだ。

Img_1338

こういうチャンスを逃してはいけないのだ。こんなにSWをまとめ買いする人もそうそういない。以前も広島でまとめ買いしたのだが、いつの間にやら在庫が切れかかっていた。私は結構使うのだ。

いやあ得した気分。以前もここで医療用グレードの電源SWを4個買った。これもとても品質のいいものだった。

時間が余ったのでジュンク堂に行ってみた。音楽の雑誌でマイルスの写真を表紙に見つけた。サックス&ブラスという本。

過去マイルスと交友があったミュージシャン達に彼との思い出をインタビュー。

とくに感銘をうけたのがデイブ・リーブマンと小川隆夫氏の記事。

共通するのはマイルスが優しい人だったという話。お金に困っていたデイブ・リーブマンのことを人づてに聞いて電話をかけてきてくれたこと。

遊びに来ていた小川氏がサンドイッチを買ってくるよう頼まれ、マイルスのアパートの1階まで降りたら雨が降っていた。困ったなあと空を見ていると、横から傘を差しだしてくれる人がいて、みればマイルス。

 

こういう記事を見たくて、いまだにマイルスの新しい情報があれば私は本を買う。

私がマイルスから学んだこと。人は絶対に他人を、いわれのない理由で差別をしてはいけない。自分の意見ははっきり伝えること。こいつは自分以外の人間にできないなということを、とことん突き詰めること。突き詰めるともう他人ははるか下のほうでこっちを眺めている。

とくに最後のことはとても参考になる。あの人でなきゃ無理だと言われること、オリジナリティーの確立。仕事でも趣味でも。マイルスの足元にも及ばないけど。

2013年9月 8日 (日)

ダイナコ変身⑦ 入力端子、ボリューム

オリジナルの入力端子がかなり古く、ピンの中の樹脂もくずれかかっていたので、これは新しいものと交換することにしました。アルミ板でベースをつくり、RCA端子を取り付けました。

また、あたらしくボリュームを付けるためにこちらもアルミベースを作りました。

Img_1335

加工して塗装前です。このあと黒く塗装しました。


Img_1333

パネル前面の中央。RCA端子をとりつけるために、この部分をガリガリ広げています。まだ途中の状態です。

Img_1336

そうしてとり付けた全景です。電源トランス前のバイアス調整用のボリュームの軸の頭も出ています。

ボリュームのつまみ、もう少し黒系の落ち着いた色でもよかったかな。バランスが悪いのでUS8ピンのソケットのところにボリュームを単連にしてもってきて、入力をはさんで左右に配置。

背面の小型電源SWを前面右端にもってくる。そして背面のSWがあったところにMT9Pのソケットを付けて、バイアス監視でもよいかも。

シャーシーの裏側をよく見るとマジックでJAN 70と書いてあります。そのままとればオリジナルのキットを組み立てたのが1970年1月ということになります。

なんと43年前です。

 

次はレタリング。そして借り組みで完成させて測定。いよいよキット製作マニュアルの作成、分解と続きます。

今日も残暑が厳しかったです。

2013年9月 7日 (土)

基礎講座⑦への質問

受講者の方から、ダイオードと整流管による違いのメリット、デメリットを教えてくださいとの質問を受けました。

これだという決定的な正解はないと思いますが私なりの見解を述べさせていただきます。

整流管によるメリット:真空管らしい音、弦楽器などに潤いがでてくる。中高域が伸びる。整流管の差し替えにより音の変化が楽しめる。デザイン的にうまくバランスをとると見た目が美しくなる。

整流管のデメリット:寿命がある、よってストックが必要(お金がかかる)。高価である@1000程度から上は数万円。ヒーターの電力が余分に必要(電気代がかかる)。他の部品に熱履歴を与えてしまうことがある・置き場に困る(コンデンサーの近くなど)。とりつけにソケットが必要。シャーシーに30mmの穴加工が必要。シャーシー上が狭くなる。

ダイオードによるメリット:現行品なら安い@5~@400程度。半永久的に壊れない(使っていて壊れた経験がない)。小さいため実装に場所をとらない(シャーシー天板がゆったり使える)。高い電圧が得られる(整流管にくらべ)。大きな電流が得られる。

ダイオードによるデメリット:金属ケース入りなら感電するリスクがある。需要が少ないためメーカーがすぐに製造中止にする可能性がある(買いだめが必要か)。整流管にくらべ音にやや潤いが少ないか?(その音がいいという人もいる)。プラスとマイナスが紛らわしいものもあり、実装時トラブル発生のリスクあり。

ざっとあげれば以上ですが、実際のところは8:2の割合でダイードを使っています。それぞれのデメリットにも極端に困らされたことはありません。ただ整流管をどこに配置するかで、悩むことはあります。結果ブロックコンデンサーをシャーシー上から追放しています。しかしながら熱が加わったコンデンサーの寿命がどれくらい縮むかも把握していないのです。

どちらか一方にすべきだということもないと思っています。一長一短です。

回路を読もう 基礎講座⑦ アンプの出力と電源回路の決め方

みなさんこんにちは。今日はアンプの出力から電源回路・電源トランスの大きさを決めていく方法を説明します。

オークションを見ていると100W+100Wのアンプと表示しているのに、あんなに小さい電源トランス(PT:POWER TRANSFORMER)で大丈夫なの?と疑問に思うことがあります。

きっとどこかの部分の情報が正しくないのでしょう。でかい出力のアンプなら、PTも6KG以上の鉄の塊であるはずです。(特殊な回路技術を使っていなければ)。

1. アンプの出力と電源トランスの容量

 一般的にPTの2次側の高圧巻き線の電流容量はいくらあればよいのかを考えます。これは結論から言いますと、最大出力(例:1KHzの信号で歪率5%)時に、すべての真空管に流れる電流の合計が賄えればOKです。

EL34のB級PP(固定バイアス回路)という動作条件を規格表から引っ張り出しますと、

 プレート電圧475V、SG電圧400V、第一グリッド電圧―35Vのときに、最大出力70W。このときプレート電流は2本×125mA、SG電流は2本×25mAです。

つまり片チャンネルのEL34の2本に300mA流れています。初段や前段に片チャンネル合計10mA程度と考えると、両チャンネル総電流は620mAとなります。よってPTの2次側高圧巻線の直流電流は、620mA取り出せれば、両チャンネル動作70W+70Wが実現できるということ。

質問です。もし400mAの電流容量しかないPTを使うと出力は70W+70W確保できるでしょうか。

答え 最大出力時の電流が取り出せないのなら出力は40W~50W程度に低下する。

タンゴやノグチのPTの型番は、電流容量が型番になっているものが多いのです。ST350やMS450DRなどです。

2.プレート電圧からPTの二次側高圧巻き線の端子電圧をえらぶ方法。

上記のEL34のB級とは別の条件で話をします。図はダイオード(1500V1A程度)によるブリッジ整流回路です。

Img_1332

PTの電流容量が十分に足りているとき、二次側端子電圧が300Vなら、整流後すぐの電圧は約1.4倍になります。ここでは420V。もしアンプがアイドリング状態(信号が入力されていない状態)で両チャンネルトータルで200mAが流れていれば、チョークコイルではその直流抵抗分(ここでは55Ω)の電圧が降下します。よってB電圧は420-(55×0.2)=409V。

409Vはそのまま出力管のPにはかかりません。出力トランスの一時側のB端子に印加され、中の巻き線を通ってP端子にでますので、OPTの直流抵抗により数ボルト降下します。5V前後くらいと考えてよいと思います。

よってプレート電圧は404V程度になります。チョークコイルの内部直流抵抗もありますがプレート電圧はPTの端子電圧の1.25から1.3倍になると考えておけば良いと思います。

言い換えればプレート電圧、アイドリング電流、チョークの抵抗値がわかれば、逆算してPTの端子電圧が計算でもとめられるということです。

次に整流管を使用して直流電源を得る場合を考えます。

Img_1331

両波整流になりますので巻き線はセンタータップ方式であることが必要です。この場合は整流後すぐの電圧が、ダイオードより低くなります。

5AR4でPTの端子電圧の1.25倍程度。ここでは375V程度です。以下同様にチョークやOPTを考慮すればプレート電圧が求められます。

整流管は実はたくさん種類があります。ヒーター電圧は5Vが一般的ですが、電流は2Aや3Aのものがあります。もちろん3Aの方が取り出せる電圧や電流が大きくなる傾向があります。

旧い整流管は取り出せる電圧が5AR4の1.25倍に対し1.1倍程度と低いものがあります。また電流も5AR4の250mA程度に対し150mAにとどまる物もあります。どの整流管が何倍かというデータを取っておくと、後々便利です。挿し替えにより電圧値が調整できるからです。

また、整流管を出てすぐの平滑用の電解コンデンサーの容量にも制約があります。5AR4は47μFまでOKですが、旧いものは10μF以下で使用するように指定があります。

旧い整流管に大きな容量のコンデンサーを接続すると寿命が短くなると言われています。

整流管の規格書をみると取り出せる電圧、電流をグラフ化しています。参考にされるとよいと思います。2Aで結構な電流がとれる5AR4の優秀さがわかります。

一度規格表で整流管の種類と特性を確認してみてください。80、5U4GB,5R4G,5V4G,5T4、WE422,WE274、GZ37、5Z3まだまだたくさんあります。接続が同じで同程度の整流管を挿し替えて、音の違いを楽しむこともできます。これも球アンプならではです。

ちなみに、両派整流でも整流管の代わりにダイオード(1500V1A程度)を使うと1.4倍の電圧が出ます。

今日はここまでです。

まとめ

1.プレート電圧はPTの端子電圧と整流方式で決まる。

2.整流管により、取り出せる電圧・電流の制約がある。

3.PTの二次側電流容量は、最大出力時の全電流が確保できればベストで ある。

2013年9月 5日 (木)

ダイナコ変身⑥ 固定バイアスVR

固定バイアス方式(出力管4本調整可能)にすることにして、シャーシ上から調整する機構にしました。よって鉄板シャーシに穴を追加したり、拡大したりで今日は疲れました。

もちろん化粧板もハンマートーンに塗装。

そしてOPTも黒に再塗装。この場合、OPTまでハンマートーンでやると、すべてが同色になりインパクトがありません。

Img_1327

電源トランス前に可変抵抗を並べます。化粧板を被せています。


Img_1328

前もってアルミ板に可変抵抗をとりつけておいて、シャーシー下から軸部分の頭を少しだします。

ちなみに、5AR4は残して整流させます。5U4GBは大きすぎてまわりのトランスを火あぶりにしてしまいますので。

でもダイナコはマークⅢといい、なぜコンデンサーなどのパーツを真空管を間近にレイアウトしてあぶるのでしょうか。

今日はここまで。

2013年9月 4日 (水)

回路を読もう 基礎講座⑥ 直流回路の抵抗とコンデンサー

みなさんこんにちは。前回までの講座でわからないことがあれば、遠慮なく質問をお願いいたします。

とくに回路図と実際の配線の相関さえ分かれば、動作や理論がわからなくても、アンプの製作はできます。ここは必ず理解してクリアしてください。

さて、どんどん進めていきます。もう2・3回で終了しようと考えています。

今日は電源供給点から、増幅回路までに存在する、抵抗とコンデンサーの役目、はたらきの説明です。

回路図を見てください。EL34PPを出力段としたリーク・ミュラード回路(初段と位相反転段の回路構成の名前)です。片チャンネルだけで考えます。

Img_1324

(写真はクリックで拡大されます)

電源回路からB1のところに、385Vが供給されています。

B1から出ていく電流に注目します。OPTのB端子に向かって173mAが流れています。音声信号が流れていないアイドリング状態とお考えください。音声信号が流れると電流はこれより増えます。

この173mAは上下のEL34に半分ずつ流れ込みます。P1とSG1からと、下はP2とSG2から流れていくのです。

B1からはさらにB2に向かって5mAが流れていきます。このB2からも同様に6CG7の上下のユニットのプレートに4mAが、さらにはB3に向かって1mAが流れていきます。

ここでルールがあります。

①1点に流れ込む電流はそこから出ていく電流の和に等しいということ。

②電位の違う2点の電位の差はそこに流れる電流と抵抗値の積に等しいということ。これはオームの法則 E=I×R そのものです。

これでわかることは、抵抗の役目は、その値を適宜選べば欲しい電圧を作ることができるということです。

B1が385Vで位相反転段には4mAが流れて(通常位相反転段はプレート負荷抵抗には2~3mA程度です)いくし、初段の12AT7には1mA程度(あるいはそれ以下)が流れるので、B1からB2には約5mAが流れるのです。これは実際にそのくらいの値が流れます。

位相反転段の6CG7への供給電圧を280Vにしたければ、R1は(385V-280V)÷5mA=21KΩとなります。この抵抗を実装すればよいわけです。

同様にB2からB3へ1mA流れるので、B3での初段への供給電圧を170Vにしたければ、R2は約100KΩになるということです。

こうやって抵抗値を決めていくのです。

ここで6CG7のプレート電圧や12AT7のプレート電圧がそれぞれ①236Vと②70Vになるのはわかりますか。これもオームの法則で計算すればよいのです。

それぞれのプレートの負荷抵抗と電流を乗じて、供給電圧から引いてやればプレート電圧が計算できます。

設計の時は実は①と②の電圧を先に決めておきます。次にプレート負荷抵抗と流れる電流からB2の電圧(280V)やB3の電圧(170V)を計算しておいて、その次にR2,R1の抵抗値を決めるという順序になります。

さらに突っ込んだ話をします。真空管のGあるいはG1には直流が流れないという前提で考えます。EL34の上下2本には173mAが流れています。これらはそのまま2つのカソードを結んだ点から、共通の自己バイアス抵抗130Ωにそのまま流れ込んでいきます。よってカソード電位はオームの法則により173mA×130Ω=22.5Vになります。

6CG7のカソード電位72Vも同じ計算方法で求められるのです。

このB1,B2,B3の間の抵抗R1,R2とB2、B3からアースされている電解コンデンサー2個からなる回路をデカップリング回路(安定化電源回路)と呼びます。

抵抗の役割は理解されましたね。ではこの電解コンデンサーの役割ですが、これは電源の安定化です。例としてB2点に入ってくる5mAが瞬間的に少なくなったと仮定します。ところが電解コンデンサーはバケツのように電荷を蓄えていますから、電流が不足しても電荷がそれを補ってくれます。

これが電解コンデンサーの役割です。

それからカップリングコンデンサーと呼ばれる0.1μFが6CG7のPからEL34のGに向かって接続されています。このコンデンサーは直流を通しませんから6CG7側は236Vですが、EL34のG側は0電位になります。この役割も覚えておいてください。

今日のまとめ

・初段、位相反転段の各真空管のプレート電圧をきめたら、電流と負荷抵抗からデカップリング回路の各ポイントの電圧と抵抗値を計算できるようになること。

・初段管(12AX7、12AT7、EF86(三接)など)のプレート負荷抵抗は100KΩと決めておくとよい。電流は0.7mA~1.0mAとなる。

・位相反転段のプレート負荷抵抗は22KΩ、33KΩ、47KΩ等が一般的。電流は2mA~3mAとなる。B2の電圧が高ければプレート負荷抵抗での電圧降下を大きくするために47KΩを採用するなど、調整すること。

少しやっかいですが、基本はオームの法則と四則演算だけです。よく咀嚼して理解してください。

リーク・ミュラード型の回路はもう基本の形が決まっています。世の中のたくさんの作例、回路をみてプレート抵抗や電圧配分を確認してみてください。だいたいパターンがわかってきます。回路が頭に入ると、B1やB2、B3はこのラグ端子だとか、配線しながら次はこのピンにこの抵抗をつなげばよいと、自然に浮かんできます。

「el34pp.docx」をダウンロード

 

ダイナコ変身⑤ ハンマートーン

今日は朝から雨。しかも肌寒かったのですが、台風が九州から遠ざかって温帯低気圧になったあと、なんと1週間ぶりに太陽が顔をだしました。

この時とばかりに、昼前にダイナコ変身アンプの塗装をしました。

Img_1321


初めてのハンマートーン。

結構塗装にコツがいります。一度に厚塗り。1回で決めること。重ね塗りをすると模様がきれいに残らないのです。まだまだ修業が必要です。

でも自宅でこんな塗装ができるのはすごいことです。腕を上げれば上げるだけ見栄えが立派になります。ハンマートーンをものにするにはまだまだ時間がかかりそうです。

私は塗装作業が弱点なのです。

今日はとてもうれしかったことがあります。ブログのシャーシーとアースの記事に質問をいただいた方(私と殆ど同年代だそうです)が、なんと34年ぶりに6BQ5とOY-15で三接PPのアンプを作られるとのこと。

涙が出るほど嬉しかったのです。

基礎講座⑤への質問

読者の方から以下の質問をいただきました。

「この講座で説明した1点アースと2点アース(リップルを含んだ電源系で1ポイントアース、これとは独立させて回路系でまとめて入力端子のところで1ポイントアースする2点アース方法)のそれぞれのメリット、デメリットを教えて欲しい」

上記のような別系統ごとの2点アースを私は実施したことがないのです。なにしろ1点アースで残留ノイズ0.1mV以下を実現した経験以降、1点アースの専門家になってしまったので。

自分なりに2点アースの別系統に関して考えたのですが疑問が生じました。

初段管のプレートに電源を供給している、デカップリング回路の電解コンデンサーのマイナス側はリップル系なのか、増幅回路系にいれるのか。

ライターの長真弓さんの著作には増幅回路系と考えるべきだとありました。さらにネットで調べると同じくMJライターの松並さんのHPでこの2点アース方式をときどき採用することがあると、記載してありました。松並氏はCバイアス回路のマイナスもデカップリング回路のマイナスもリップル系としてまとめる旨の記載がありました。

松並氏はときどきこの2点アース方式を採用されるそうです。おそらく氏のことですから残留ノイズは1mV以下は実現されているはずです。

私はこの2点アース方式ではリップル分がシャーシ内に拡大して、入力付近の回路系のアースポイントに干渉するのではないかと疑問に思っていたのですが、この推測はただの危惧に終わったようです。

よってメリットは2者同等。作業上のデメリットは2点アースの方がシャーシーへの接続点が一カ所多く少し手間、くらいでしょうか。

以降質問される方は、もしご自分でテストできる環境であるなら是非トライされてください。その結果を報告いただけるととても助かります。

得られた情報はストックすることが目的ではなく、実際にそうなのか検証することを第一目的とされるとよいと思います。

2013年9月 2日 (月)

回路を読もう 基礎講座⑤ シャーシーとアース

みなさんこんばんは。今日はアースの話です。

昔、洗濯機、冷蔵庫はアース線が出ていてその先についている金属の棒を地中に埋めるように指示されていました。ひょっとして今でもそうかもしれません。

地表を絶対0電位として製品を動作させるためです。

同じ行為が、真空管アンプの中にも存在します。つまり大地の代わりにシャーシーを0電位として、回路のアース部分をシャーシーに接続させること。

もう一度下のアンプの回路をごらんください。解かりやすくするためにシングル2段増幅アンプの回路とします。

Img_1312

片チャンネルのアンプ回路の中にアースに落とす(シャーシーに接続する)記号が8ケ所あります。この8カ所はアースする前にその電位を測定するとそれぞれ少しづつ差があります。0Vに近いのですが、わずかずつの電位を持ちます。

これをそのまま8カ所別々にシャーシーに接続すると、シャーシー内に電位差が生じることになります。するとどうなるか。シャーシーの中に電流が流れてしまうことになります。

先般お話しましたが、信号の交流電圧も直流も同じアースの線材の中を流れていますのでこれらがシャーシーの中の、電位差があるポイント間に好き勝手に流れることになります。

出力段あたりの大きな交流成分が、シャーシーを通して入力段あたりに干渉すると入力信号が大きなノイズを拾ってしまうこともあります。

これはではうまくありません。「シャーシーに電流を流すな!」が鉄則なのです。

下の図をごらんください。

Img_1316


各増幅段は独立した閉回路としてアースラインをひとつにまとめるのが理想です。

 そしてまとめたポイントをアースラインに接続すること。図中の太線がアースラインです。このアースラインもそこかしこにシャーシーに接続はしません。

1点だけシャーシーに接続するのが理想です。1ポイントだけなら、シャーシーに電流は流れませんので。

上の図ではアースラインと、OPT二次側の0Ω端子もアースに落としますが、これらは電源の近くに持っていき、電源回路の1か所でシャーシーに落とします。

上の図を実際の図で描くと下の絵のようになります。

Img_1314_2

ラグ端子を利用してアースラインを走らせた場合の絵です。ラグ端子のシャーシーへの取り付け端子はアースに落ちているので、ここにアースラインはつなぎません。あちこちにアースが落ちてしまい意味がなくなります。

余談ですが、この図のように私は先にリード線は端子のカシメ穴に、後からパーツのリード線を上の端子にはんだ付けするようにしています。かさばらなくて済むからです。

この絵の抵抗、コンデンサーたちの接続先は真空管のグリッドであったり、カソードとなります。

別のアースラインのパターンです。下の写真をごらんください。

Img_0981


ラグ端子を利用せずに、MT管の増幅回路部分のアースラインを、錫メッキ線を使ってソケットセンターピン上に張りめぐらすアース母線方式です。

アースポイントを1か所にまとめられませんが、回路の入力段から出力段に向かって順序良くパーツのリード線を母線に接続していくと、ノイズも出ません。母線の一方の端は入力端子のアース側を接続、もう一方の端部から黒リード線で電源トランス近くの1点アースポイントへ接続しています。これらの黒リードの配線と1点アースのポイントも写真で確認できると思います。

クリックで拡大されます。

次に電源回路を考えます。

Img_1308

電源トランス二次側のダイオード整流回路とそれを平坦な直流にする平滑回路(チョークとその両端のコンデンサーからなる)のアースラインは、リップルを多く含んでいます。リップルとは本来不要な振動やノイズの原因になるものです。

やはりこれらを上の回路図通りに1,2,3の各ポイントでシャーシーに落とすと、シャーシー内に大きなリップル成分が流れることになり、これらも入力の信号に干渉するとノイズ発生の原因になります。

Img_1311

理想は上図のごとく、ダイオードのマイナス側と電解コンデンサのマイナス部分は太い線で結びそこから、1か所だけシャーシーに接続します。さきほどの増幅回路のアースラインもこのポイントにつなぎます。

いわゆる1点アースです。



Img_0080

少し見づらいかもしれませんが、上の写真で言えば、電源トランスの左側手前のダイオード下のラグ端子と共締めしている、黒リードの先にある端子が1点アースのポイントです。クリックで拡大されます。

卵ラグに何本もリード線を通すのが無理な場合は圧着端子で、アースのリード線を数本まとめてカシメると楽です。

以前は入力端子のところでアースに落としていたのですが、電源部のリップルはその場でアースに落とすということを理解してから以降は電源トランスの近くに落とすようにしています。

ヒーター配線の片側のアースはソケットの端子から各増幅段のアースにつないでも結構です。電源トランスの端子から1点アースポイントにつないでも結構です。それほどシビアではありません。

まとめ

1.シャーシアースは1点で。場所は電源トランスの近く。

2.アンプ部各段はアースポイントを一つにあるいはなるべく近づけてまとめて、アースラインに接続し、最終的にアースラインは1点アースポイントに接続すること。

3.アースラインはラグ端子をつかう場合とアース母線方式の場合もある。

以上です。ご質問があればお願いいたします。

« 2013年8月 | トップページ | 2013年10月 »

2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
無料ブログはココログ