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2011年8月12日 (金)

ダイナコとアクロサウンド

オークションでダイナコⅢに使われていたと言われるOPTを落札しました。

「このOPTはアクロサウンド社が、ダイナコの依頼をうけて特別に開発したもの」

ここまでをどこかのサイトで見て、ちょっと両社の関係を調べてみました。

 分かったことは、デヴィッド・ハフラー氏が1950年にまずトランスメーカーのアクロサウンド社を設立し、その後1955年にダイナコ社も立ち上げたということ。

この1955年頃は、アクロサウンド社も充実していたものと思われます。

http://www.bunkerofdoom.com/xfm/ACROSOUND_1955/acrosound_1955.pdf

ダイナコのキットは当時のアマチュアアンプ愛好家の人気を博し、結構売れたようです。

ダイナコのマークⅢに使用されたOPTも、過去から現在まで、性能の向上が見られ、1970年のモデルでは、60W以下のどの状態でも、周波数特性は20~20KHzで±0.1dB以下をギャランティーしています。

上記のURLのアクロサウンドのカタログにある、TO-330(1955年当時)がこのOPTに相当するのでしょうか、こちらの周波数特性は±1.0dBですから、性能は15年間でかなり向上しています。

 もちろんOPTは全てUL接続タイプです。

 どこぞの真空管アンプライターはUL接続を、5極管接続と3極管接続の中間にあるもので「オカマ」と呼んで蔑んでいますが、失礼な話です。ULを愛でた伊藤喜多男さんがあの世で立腹されてますぞ。

さてダイナコのキットSTEREO 70のデザインは秀逸です。シャーシの左右両端に出力管を2本ずつ配置。その2本が前後に並んでいます。その両端の出力管の真ん中に前段のMT管を配置しています。

このデザインは以降のパワーアンプに影響を与えたとのこと。マランツ8も同じようなデザインで1959年に登場しています。

STEREO 70がこれより前の登場なら、確かにマランツも影響を受けたということになります。

STEREO 70の誕生年代をあれこれ調べたのですが、詳細が分からないのです。

 しかしながら、日本では熱心なダイナコファンをあまり聞きません。逆にそんなにいい音だろうかという意見を聞くことがあります。

私にはなんとなく、理由が思い当たります。

 それは回路構成です。マークⅢは前段が複合管6AN8の1本です。5極管部で利得を稼ぎ、次段の3極管部で位相分割し、電力増幅段へつなぐ、このアルテック型といわれる回路は実はそれほど力強さを感じません。

カソード結合型と言われるムラード型の方が力強さを感じます。さらにはウィリアムソン回路であれば、さらにかちっとした安定感を感じます。ただしウィリアムソン回路の場合は原回路にあるような20dBもの負帰還は不要です。歪は低減しますが平坦な音になってしまいます。せいぜい6dB程度にしておきましょう。

それからマークⅢはうなり音が強いとも聞きます。電源も出力トランスもネジ2本だけで占めているようです。これを増し締めするか、四隅もネジで締めれば改善されるのではと想像しています。

 もしアクロサウンドのトランスが手に入ったら上記のことを参考にして使ってみてください。

最後にデヴィッド・ハフラー氏は84歳まで何度か会社を興し、好きなことに取組まれ長生きされたようです。

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