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2008年8月22日 (金)

帝王切開医療事故

医師は無罪であるとの判決が出ました。私もこれは妥当な判決だと思います。これが有罪なら廃業したいと考える産科医が増えてくるでしょう。今回の件では、医師と患者の間で事前にリスクに関して話し合っておけば裁判は起きなかったかもしれません。

今回のケースは癒着胎盤という胎盤が子宮の出口あたりにつながっていて、出口をふさいでいたこと。対処法としては、帝王切開は当然として、次は胎盤を剥がすか、子宮を摘出するかです。しかしながらいずれの場合も大量出血となる可能性があるとのこと。

現在、お産はまず安全でだれでもトラブルなく終えることができると、医師も患者も考えているようです。その様な状況で自分の身内が事故の犠牲になると、自分たちは犠牲者だと考えてしまう気持ちは分からなくもありません。しかしお産は本来命がけで、昔は死産、母体の死亡も今に比べ多かったようです。医療の発達でそのような事例は減ったとはいえ、やはりその可能性は0ではありません。 

 必要なことは、癒着胎盤と分かった時点で、医師が患者に対しあらゆるリスクを伝えることだと思います。想定される治療法、場合により子宮摘出の可能性もあり次のお産はできないこと。さらには大量出血による死亡の例があること。そしてそのリスク回避として大量出血を想定した準備体制をとることも伝えること。それでも事故の可能性は0でないこと。

 但し、これらのリスクは、まあ大丈夫だろう(確率的に我々には降りかからないだろう)と考えている人々には思いつかないことです。地方の産婦人科が減っているところでは、産科医一人当たりの患者数が多くなり、多忙でそこまで想定できないかもしれません。しかしながら今回の裁判がお産のリスクを今一度考える機会になって欲しいのです。

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